PPL2024 Posters

Posted on March 5, 2024

ハードウェアのモード制御を記述可能な小規模組込みシステム向けFRP言語(ポスター)

瀧本哲史,森口草介,渡部卓雄
第26回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL 2024), Mar. 5-7, 2024.

概要

関数リアクティブプログラミング(FRP)は、時間変化する値を合成して処理を記述するプログラミングパラダイムである。FRPは組込みシステムの記述に有用であることが知られており、組込みシステム向けFRP言語がこれまで開発されてきた。しかし、従来のFRP言語では、機器の電源モードの切替といったハードウェア制御を直接的に表現できず、そういった処理の記述の際にバグを埋め込みやすくなってしまう問題があった。そこで、ハードウェアのモードを明示的に記述する組込みシステム向けFRP言語を提案する。その記述に基づき、ハードウェアの不正な利用の静的な防止や適切なタイミングでハードウェア制御を行うランタイムの自動生成を行う。


マイコンの省電力コプロセッサを活用できる動的コンパイラの実装に向けて(ポスター)

鈴木豪,渡部卓雄,森口草介
第26回プログラミングおよびプログラミング言語ワークショップ(PPL 2024), Mar. 5-7, 20234.

概要

メインプロセッサに加え,省電力コプロセッサを持つマイクロコントローラがある. しかし,省電力コプロセッサはメインプロセッサに比べて記憶領域が限られ, Pythonなどの高水準なプログラミング言語で記述されたプログラムを動かしにくい. これを解決するために,コプロセッサで動かすプログラムをメインプロセッサでJITコンパイルする処理方法を提案する. 頻度の低い型特殊化されたコードをメインプロセッサ上で実行することでメモリを節約したり, REPLでコプロセッサ上のプログラムを変更できるといった利点がある. 本発表では,ESP32-S3で開発途中のmruby/c処理系を拡張したプロトタイプによる簡単なデモをする.